そう願っても無駄だから。 第4話 俺は姉ではなく妹?

「“食べる”なんてこの世から無くなれ」と願っていた私が『旅するおむすび屋』を始めた理由|すがもと かな|note

そう願っても無駄だから

5月末、古着屋に6年間勤めた友人が退職した。 彼とはもう10年くらいの付き合いで、10代の頃から洋服の話を延々としていた服バカ友達の一人だ。 当時は、まわりのみんなが「モード系」と呼ばれる、ハイブランドの洋服に憧れていた。 思い返せば、あの頃バカみたいに洋服にお金をつぎ込んでいた。 お金を貯めたことなど一度もない。 シーズンごとに次々と繰り出される最新コレクションにありったけの資金をつぎ込み、どうしても欲しいお洋服のために泣く泣く手放したコレクションもたくさんあった。 ぼくは来る日も来る日も、消費し続けていた。 だけど、無駄な消費なんてなかった。 成長真っ只中のファストファッションだって使えると思えば買った。 いつだって一着の洋服のために何日も悩み抜いて購入し、毎日のようにその洋服を着た。 失敗もたくさんした。 シーズンにかかわらず、かっこいい服はずっと着ていたし、どうしても手放す洋服だって、できる限り顔の見える相手に直接譲るようにしていた。 大学生の後半、ラグタグというブランド古着のお店でバイトをしていた。 今でこそファッション業界にも知られるようになり、二次流通という言葉も一般化しはじめたが、当時は「ブランド古着」というとどこか後ろめたさの残る市場だった。 お金持ちでいくらでもブランド物を買えるような大人たちがオンシーズンの洋服を手放す一方で、新品なんてとても買えない貧乏な学生が血眼になって洋服を探しに来る、そんな印象を持たれていた。 たしかに、そういった側面もあった。 転売ヤーもたくさんいた。 だけど、洋服は消費されるどころか価値を増すこともあり、少なくとも循環され続けていた。 そこにはちゃんと洋服への愛があった。 ぼくがバカみたいに集めてた洋服のタグの写真がiPhoneに残っていた。 あれから6年経って、二次流通も当たり前になりつつある。 ファストファッションは一時期の勢いを失った。 SNSやテクノロジーも随分進化して、あの頃とは比べ物にならないくらい便利な世の中になった。 情報過多の時代、どんどん世の中は効率化の一途を辿っている。 そんな流れに沿うように(または、逆らうように)ランウエイのあり方も、洋服の買い方も、どんどん新しい手法が生まれていて、それはすごくいいことだし、見ていて面白い。 洋服に関していえば、どんどんと民主化が進んでいる。 ストリートがモードを凌駕するパワーを持つようになったのも、すごく面白い流れだ。 全身モードで着飾るんじゃなくて、足元はスニーカーで外す、みたいなジャンルの融合がファッションに新しい可能性を見せてくれている気がする。 一方で、民主化が進んだことで、わかりやすい洋服が増えたと思う。 着回しできる服、汚れてもすぐに洗って乾く服、悩まなくていいコーデ提案。 これらは本当に素晴らしい。 これまで洋服を気にかけていなかった人や、気になっても何を着ればいいのか分からなかった人、そんな人たちに選択肢を与えてくれた。 だけど、本当にそれだけでいいんだろうか。 こうした新しい提案を否定するつもりは毛頭ないし、自分が好きだったころの懐古主義に走るつもりもない。 僕が聞きたいのはただ一つ。 「みんなほんとにファッション楽しんでる?」ということ。 テクノロジーが進化したことで、AIによる需要予測が生まれ、きちんと売れる服が過不足なく店頭に並ぶ時代はそう遠くない。 消化率100%は大手アパレルが願ってもみないゴールだろう。 でも、そんな店ほんとうに楽しいのだろうか。 ワクワクするのだろうか。 店頭で売れる洋服だけが必要な洋服だと思ったら大間違い。 それじゃあまりにも無機質だ。 もちろん、売れなくて廃棄される洋服を次々と買い付けろだなんて思わない。 そうじゃない。 洋服は需要予測で提案できるほど、数学的な業界じゃないと思うだけだ。 たとえば、買えなくても、夢を与えてくれる服。 店頭のラインナップを引き立たせる服だってある。 1着だけ入荷、だなんてワクワクするじゃないか。 売れないような洋服を買い付けて、作ってどうするのか。 それはたしかに考えなきゃいけない。 廃棄される以外の選択肢を作らなければいけないだろう。 そもそも、シーズンが終わってセールになるだけが洋服じゃない。 付加価値がつく洋服だってある。 ある意味でアートと同じかもしれない。 熱量を買う。 だから、時代が変わればその価値も変わる。 アパレル業界は、どんどん無機質になっているような気がしている。 良くも悪くもいろんな影響を受けて、流されて、ちょっとずつお利口になろうとしている。 そんな中で「サステナブル」という言葉が一人歩きをして、本質を見失いそうになっている。 無駄を出さないこと、それだけがアパレルにおけるサステナブルじゃないと思う。 10年前、もちろん今よりもサステナブルじゃなかったという事実は否定しない。 それでも、全く異なる概念でサステナブルな循環が生まれていたことも事実だ。 そして、そこには愛があった。 ぼくは、無駄なものも、消費も大好きだ。 それは決してサステナビリティに異を唱えることにはならないと思う。 ファッションは熱量で回る。 そして時代に合わせてその感情も移ろいゆく。 きちんと感情をつなげば、いつまでも洋服は循環できる。 それが、早くから二次流通を見て感じていたことだ。 もちろん、今も昔も「サステナブル」に対して本質的なアプローチを続けているデザイナーはたくさんいる。 だからこそ、アパレル業界は、サステナブルが叫ばれる今の時代に、戦う相手を見誤らないでほしい。 大切なのは消化率を100%に近づけることでも、ショッパーをなくすことでもない。 それらは手段の一つでしかない。 前年比越えを続ける過酷な事業計画の中で、そんな手段ばかりを目的にしていては、洋服がどんどんつまらないものになる。 たった15分のランウェイが一人の人生を変えることだってある。 それだけのパワーを持った洋服がある。 これはきっと出逢わなければ、知らない感情だろう。 エディのDIOR HOMMEがあったから、ラフのJIL SANDERがあったから、クリストフ・ルメールのHEMRESがあったから、今の僕の価値観が醸成されたと言っても過言ではない。 今、僕を形作ったそれらの洋服は手元にほとんどない。 昨日、服バカな彼のクローゼットを見て、ちょっとだけ悲しくなった。 あの頃のぼくの感情は、もういろんな人のところに分散しちゃったんだ。 最後にもう一度聞きたい。 アパレルに関わる全員に聞きたい。 みんな、心からファッションを楽しんでいるのだろうか。 ぼくは今またファッションが楽しいと思う。 そんな若者も変わらずたくさんいると思う。 だから、どんどん消費しよう。 価値のある洋服と、熱量をつないでいきたいと思う。

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ナマケモノはサボるために「命をかける」 ふしぎな生き物の生態から学ぶ処世術|至高の無駄知識(寄稿:ぬまがさワタリ)

そう願っても無駄だから

誰かが私をこの状況から救い出してくれることを日々願いながら、昨日と同じ長い一日を過ごした。 やがて友人たちからのメッセージが途切れるようになると、彼らもまた自分の人生を楽しんでいるのであろうと思うようになった。 フェイスブックの投稿を見ると皆楽しそうにしている。 皆、制限のない人生を歩んでいた。 旅行をしている者もいる。 お洒落なカフェでケーキを頬張る投稿も、新しい生命を授かったというめでたい投稿ですら、今の私にとっては辛いものだった。 見舞いに来る友人もめっきり少なくなり、やがて訪れるのも親戚や家族だけになった。 自然と一人で考える時間が増えていった。 うまく自分と向き合うメンタリティなど持ち合わせていない。 ろくでもない結論に達しても、それを否定してくれる人間もいない。 私は孤独だった。 最近では家族や医師の前ですら、嫌味ばかりが口をつくようになった。 皮肉なことに身内や病院の人間をののしり、彼らを否定することが今の私を支える生きがいになってしまっていたのである。 この状況から抜け出すために誰かの手を借りたかったが、具体的な対策は何一つ思いつかず、何をしても無駄だと思うようになった。 行き場のない苛立ちをぶつける場所もなく、八つ当たりをするような力もない。 ただベッドに横たわって、その苛立ちと向き合わなくてはいけない。 だがそれももう疲れた。 私は、このまま静かに消えることができればどんなに楽かと、弱気なことを思う時間が増えていった。 ただ生かされているだけの毎日に嫌気がさし、希望を持つことにも疲れていた。 それでも自ら命を絶てないのは、心のどこかで生きたいと強く願っている自分がいるからだった。 外部から入ってくる情報は不安定な気持ちにさらに拍車をかける。 やがて私は外部との接触を避けるようになった。 何かに期待しても、求めても、結果的に得られるものは苦痛でしかなかったからだ。 誰も信用できなくなったわけではない。 しかし、これ以上外部の人間と接触をすると頭がどうにかなってしまいそうだった。 皆、他人の私の身に起こっていることに一時的な感情で興味を示してくれたに過ぎないのだと。 ならばいっそのことつながりなどないほうが苦しむこともない。 すべてに背を向けることが、自分にできる唯一の悪あがきだった。 私は決心し、スマホの電源を切ることにした。 心残りは祐介だけだった。 もう一度会って謝りたかった。 次に彼に会うまで、私はこれ以上自分を見失うことなく生きていられるだろうか。

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私のリア恋拗らせプレイリスト

そう願っても無駄だから

ロック• provided courtesy of 好きだと言うには 君を知らなすぎるから どれだけ追っててもまだまだ知らない事ばかりで、雑誌、テレビ、で彼らが語る言葉がわたしのようなオタクにとっては全てであって、知ったつもりになってる。 でももっと知らない事がたくさんあるんだよなあ。 切ない。 まず君の話を聞かせてほしいな どんな色?どんなものが好きか教えてほしいな そうなんです。 どんな些細な事も教えてほしい。 知ってどうするの?って思うかもしれないけど。 "知ってる"という事実だけでいいのです。 大森さん、やはり天才か?• 知らんけど。 最上級 :苦しくて死ぬ編• 髭男dism• J-Pop• provided courtesy of 君とのラブストーリー それは予想通り いざ始まればひとり芝居だ ずっとそばにいたって 結局ただの観客だ ヴッッ、、、、 ただの観客 ただの観客 ただの観客 刺さりすぎ もっと違う設定で もっと違う関係で 出会える 選べたらよかった もっと違う性格で もっと違う価値観で 愛を伝えられたらいいな そう願っても無駄だから そう願っても無駄。 いたって純な心で 叶った恋を抱きしめて 「好きだ」とか無責任に言えたらいいな そう願っても虚しいのさ それじゃ僕にとって君は何? 答えは分からない 分かりたくもないのさ たったひとつ確かなことがあるとするならば 「君は綺麗だ」 髭男dism、何年か前に下北のライブハウス、しかもスリーマンのトップバッター 2バンド目は今や解散、トリバンドはまだジワジワ活動中 で見たんだけどこんな事になるなんて思ってなかったから写真くらい撮っとけばよかった〜 番外編•

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