アンメット メディカル ニーズ。 【重点課題1】アンメットメディカルニーズへの対応

医師が処方する「治療アプリ」が登場間近:未来を変えるアンメット・メディカル・ニーズ最前線:日経Gooday(グッデイ)

アンメット メディカル ニーズ

目で見る製薬産業 アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の開発・承認状況 -2019年の動向- 医薬産業政策研究所 主任研究員 橋本絵里子 医薬産業政策研究所では、公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団(以下、HS財団)による医療ニーズに関する調査結果 1)をもとに、新薬の承認及び開発パイプラインに関するデータを集計し、アンメット・メディカル・ニーズに対する製薬企業の取組み状況を継続的に分析している 2-6)。 調査対象の60疾患は調査班で議論して重要と考える疾患であり、具体的には重篤な疾患、QOLを著しく損なう疾患、患者数の多い疾患、社会的に影響の大きい疾患等である。 本稿では直近の治療満足度調査結果(2014年度)に基づいて、これら60疾患に対する2020年1月時点の開発パイプライン数及び2011年~2019年の薬剤承認数を示すとともに、60疾患に含まれる10のがん種に対する薬剤の承認件数の増加数と5年生存率の改善度との関係を分析する。 治療満足度別にみた新薬の開発状況 図1は2014年度HS財団調査における治療満足度(横軸)、薬剤貢献度(縦軸)に沿って疾患をプロットし、今回調査した開発件数を円の大きさおよび数値で示したものである 7)。 前回調査と同様の製薬会社20社 8)の2020年1月時点における国内開発品目(フェーズ1~申請中)を集計対象とした 9)。 該当の開発件数は291件 10)で、件数の多い順に肺がん(43件)、悪性リンパ腫(20件)、乳がん(18件)、白血病(16件)、肝がん(14件)であり、60疾患中上位5疾患ががんであり、がんにおける開発が盛んな状況である。 なお、60疾患には全部で10のがん種が含まれているが、これら5つのがん種以外も見てみると、開発件数は前立腺がん(10件)、大腸がん(8件)、胃がん(7件)、子宮頸がん(4件)、膵がん(3件)であった。 がんの中で治療満足度、薬剤貢献度ともに最も低い膵がんの開発件数ががんの中では最も少なく、開発の難しさが示唆される。 2011年~2019年に新薬として承認、あるいは効能追加された薬剤のうち、2014年度HS財団調査対象の60疾患に分類できるものの件数をまとめた(表2) 11)。 2011年~2019年に新規承認、効能追加された薬剤について、がんについてみてみると、件数が多い順に悪性リンパ腫(27件)、肺がん(22件)、白血病(20件)などがならび、開発件数上位のがん種が承認件数においても多く確認できた。 このうち、開発数、承認数ともに件数が多かった肺がんについて薬剤の動向を見てみると、近年EGFR遺伝子変異、ALK融合遺伝子、ROS1融合遺伝子、BRAF遺伝子変異といったがんの増殖に関わる遺伝子のタイプに応じた薬剤や免疫チェックポイント阻害剤が次々と開発・承認され、さらに、他剤に耐性となったタイプへの薬剤、PARP阻害薬、抗HER2抗体といった異なるターゲットに作用する薬剤も開発が進められている。 一口に肺がんといってもその遺伝子タイプなどによって最適なアプローチは異なる。 細分化された各タイプに対応する治療薬の選択肢は益々増える方向にあり、より治療が個別化していくことが予想される状況であった。 新たながん治療薬の承認、既存薬の効能追加をはじめとするがん治療の進歩に伴い、がん患者さんの予後はどの程度改善されているのかについて、見てみたい。 国立がん研究センターの分析データ 12)によれば、がんの部位別5年生存率はこれら10のいずれの部位のがんにおいても改善傾向が見られた。 (図2)現時点で最新のデータである2010年~2011年に診断された患者さんの5年生存率は全部位のがんの集計で66. 4%であり、2006年~2008年に診断された患者さんにくらべて4. 3ポイントの改善が見られた。 10疾患で見ると2010年~2011年に診断された患者さんの5年生存率が最も高かったのは前立腺がんで98. 8%、最も低いのは膵がんで9. 8%であった。 2006年~2008年診断患者と比べて最も改善ポイント数が高かったのは肺がん(9. 5ポイント改善)で、低かったのは結腸がん(大腸の一部)の0. 6ポイント改善であった。 5年生存率の改善については早期診断・早期治療の普及や手術等の技術改善などが大きく影響しているため、薬剤がどの程度貢献しているか、ということは難しいが、これらがん種ごとの5年生存率の改善と承認薬剤の数との関係について分析を行ってみた。 縦軸に2003年~2005年診断患者(2011年以降に承認された薬剤が5年生存率に影響していないグループ)と2010年~2011年診断患者(2011年~2016年の承認薬剤が5年生存率に影響している可能性のあるグループ)の5年生存率の改善ポイントをがん種ごとに調べ、横軸に2011年~2016年のがん種ごとの薬剤承認件数をとって各がん種をプロットした。 (図3)なお、白血病と悪性リンパ腫は2010年~2011年診断患者の5年生存率データが入手できなかったため、分析には加えていない。 薬剤が多く承認された肺がん、胃がんなどでは5年生存率の改善ポイントも大きかった。 乳がんについては改善ポイントがそれほど高くないが、もともとの5年生存率が89. 1%と高い値であったことがその背景として考えられる。 しかし同様に元の5年生存率が93. 8%と高かった前立腺がんでは98. 8%とさらに大きく生存率を伸ばしていた。 肝がんについてはこの期間、新たな承認薬剤がなかったが、5年生存率改善ポイントは大きかった。 肝がんの主な要因はB型・C型肝炎ウイルスの持続感染であるが、B型・C型肝炎を対象疾患とした薬剤の承認件数は2011年~2016年に合計20件あった。 日本肝臓学会 肝癌診療ガイドライン2017年版によれば、「ウイルス肝炎に起因する肝細胞癌において、肝切除後や穿刺局所療法後の抗ウイルス療法は、再発抑制や生存率の向上に寄与する可能性がある。 」とされており、ウイルス肝炎の治療薬が肝がんの生存率改善に間接的に貢献している可能性が示唆される。 おわりに アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の2019年の開発・承認状況を調査した。 今までの調査同様、各疾患領域での活発な開発・承認状況が確認できたが、今回は開発件数上位5疾患がすべてがんであったことから、がんにフォーカスした検討も行った。 調査対象であった10のがん種について、承認薬剤数と開発件数は似た傾向があり、血液がんや肺がんで共に多く、膵がんや子宮頸がんで低かった。 これら10のがん種の5年生存率は全て上昇傾向にあり、医薬品の開発、上市がその一翼を担っていることが確認できた。 一方膵がんのように治療満足度、5年生存率、開発件数ともに低い疾患もあり、さらなる医薬品の開発、診断・治療の改善が期待される。 1)公益財団法人 ヒューマンサイエンス振興財団「平成26年度(2014年度)国内基盤技術調査報告書-60疾患の医療ニーズ調査と新たな医療ニーズ-」 2)医薬産業政策研究所「アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の開発・承認状況」政策研ニュースNo. 34(2011年11月) 3)医薬産業政策研究所「アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の承認・開発状況」政策研ニュースNo. 38(2013年3月) 4)医薬産業政策研究所「アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の開発状況」政策研ニュースNo. 41(2014年3月) 5)医薬産業政策研究所「アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の開発状況」政策研ニュースNo. 45(2015年7月) 6)医薬産業政策研究所「アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の開発・承認状況」政策研ニュースNo. 52(2017年11月) 7)各疾患の該当にあたっては、当該疾患ならびに当該疾患に起因する疾患、また当該疾患の予防につながるものも含めている。 8)対象企業はアステラス製薬、アストラゼネカ、エーザイ、大塚製薬、小野薬品工業、グラクソ・スミスクライン、協和キリン、サノフィ、塩野義製薬、第一三共、大日本住友製薬、武田薬品工業、田辺三菱製薬、中外製薬、日本イーライリリー、日本ベーリンガー・インゲルハイム、ノバルティスファーマ、バイエル薬品、ファイザー、MSDである。 9)データソースは各社ホームページ・決算資料、日本製薬工業協会ホームページ、明日の新薬((株)テクノミック)を用いた。 10)60疾患に該当する複数の効能を対象にした試験があり、疾患数でカウントすると295件となる。 11)厚生労働省薬事・食品衛生審議会部会審議品目又は報告品目における新有効成分含有医薬品(NME)・新効能医薬品を集計対象とした。 12)国立がん研究センター がん情報サービス 地域がん登録によるがん生存率データ、がん診療連携拠点病院等院内がん登録 2010-2011年5年生存率集計 報告書.

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治験ナビ−治験・医薬用語集<アンメット・メディカル・ニーズ>

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抗がん剤「FF-10101」の再発・難治性の急性骨髄性白血病を対象とした臨床第I相試験を米国で開始• PET検査用放射性医薬品 フルデオキシグルコース(18F)静注「FRI」新発売• 「新規作用様式のパンデミック対策用抗インフルエンザ薬の開発」で平成30年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞」を受賞• 独自技術を生かし、高品質で信頼性の高いリポソーム製剤の安定生産を目指して新工場を建設• 抗体医薬品とは、生体内で病原菌やがん細胞などの異常な細胞を認識して生体を保護する免疫システムの主役である抗体を主成分とした医薬品 「培地」は、バイオ医薬品や再生医療製品などの研究開発や製造における細胞培養に必要不可欠な基幹技術・材料で、培地の品質によって細胞培養の品質や効率が左右されるといわれています。 現在、新たな治療法としてバイオ医薬品や細胞を用いた治療等への注目が高まるのに伴い、質の高い培地のニーズも高まっています。 富士フイルムグループは、日本初の再生医療製品を開発・上市したジャパン・ティッシュ・エンジニアリングをグループ傘下に収めるなど、再生医療製品の研究開発を加速させています。 2017年には試薬、培地、化成品臨床検査薬を製造・販売する和光純薬工業(現:富士フイルム和光純薬)を連結子会社化し培地事業に参入、これにより細胞培養に必要な3つの要素すべてを当社グループ内に保有しました。 さらに2018年6月には、培地のリーディングカンパニーであるIrvine Scientific Sales Company(ISUS)とアイエスジャパン(ISJ)を買収しました。 ISUSとISJは、バイオ医薬品製造向けの培地や体外受精・細胞治療用途の培地などを幅広く取り扱う、培地のリーディングカンパニーです。 高い研究開発力や品質管理力、長年蓄積してきた実績やノウハウなどを生かして、顧客ニーズに合わせた最適なカスタム培地を開発・製造できます。 これにより富士フイルムグループは、バイオ医薬品から体外受精・細胞治療の領域にわたり幅広いソリューションの開発が可能になるとともに、全世界の製薬企業やバイオベンチャー、アカデミアなどに培地を提供することが可能になります。 富士フイルムグループは、多くの可能性をもった再生医療や細胞治療を普通の医療として広く普及させるために、グループ内の技術を結集し、産業化を推進していきます。 その代表例がリポソーム製剤です。 薬剤を選択的にがん組織に届け、薬効を高めることが期待できる画期的なもので、既存薬のみならず、核酸医薬品・遺伝子治療薬への応用展開など、治療のあり方を根本的に変えるポテンシャルを持っています。 2018年5月には進行性の固形がんを対象としたリポソーム製剤「FF-10832」の米国での臨床試験を開始しました。 また富山化学工業の医薬品生産拠点に、リポソーム製剤の生産工場を建設し、2020年2月に稼働を開始する予定です。 同工場では治験薬製造や商業生産を行い、高品質なリポソーム製剤を安定的に供給していきます。 薬剤をリポソーム製剤にすることで、がん組織に薬剤を選択的に送達し、薬効を高めて副作用も抑制できると期待されている 動物細胞や微生物を利用してバイオ医薬品に使われるタンパク質を効率的に産生する高度なバイオテクノロジーや、培養から抽出、精製にいたるプロセスの管理ノウハウなどを持つFUJIFILM Diosynth Biotechnologiesの新生産棟と導入する2,000リットルの動物細胞培養タンク バイオ医薬品は、副作用が非常に少なく高い効能があり、アンメットメディカルニーズの有効な治療薬として期待されています。 富士フイルムは、写真フィルム事業で培った生産や品質管理の技術を生かし、バイオ医薬品の開発・製造受託事業を推進、高品質なバイオ医薬品の安定供給をサポートしています。 2017年度には、CDMO拠点の開発・生産設備を増強するために、米国テキサス拠点に新たな生産棟を建設し、抗体医薬品の生産に必要な設備を追加導入するとともに、英国拠点には同医薬品の生産プロセスの開発拠点を増設し、受託体制を強化しています。

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アンメットメディカルニーズとは?

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目で見る製薬産業 アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の開発・承認状況 -2019年の動向- 医薬産業政策研究所 主任研究員 橋本絵里子 医薬産業政策研究所では、公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団(以下、HS財団)による医療ニーズに関する調査結果 1)をもとに、新薬の承認及び開発パイプラインに関するデータを集計し、アンメット・メディカル・ニーズに対する製薬企業の取組み状況を継続的に分析している 2-6)。 調査対象の60疾患は調査班で議論して重要と考える疾患であり、具体的には重篤な疾患、QOLを著しく損なう疾患、患者数の多い疾患、社会的に影響の大きい疾患等である。 本稿では直近の治療満足度調査結果(2014年度)に基づいて、これら60疾患に対する2020年1月時点の開発パイプライン数及び2011年~2019年の薬剤承認数を示すとともに、60疾患に含まれる10のがん種に対する薬剤の承認件数の増加数と5年生存率の改善度との関係を分析する。 治療満足度別にみた新薬の開発状況 図1は2014年度HS財団調査における治療満足度(横軸)、薬剤貢献度(縦軸)に沿って疾患をプロットし、今回調査した開発件数を円の大きさおよび数値で示したものである 7)。 前回調査と同様の製薬会社20社 8)の2020年1月時点における国内開発品目(フェーズ1~申請中)を集計対象とした 9)。 該当の開発件数は291件 10)で、件数の多い順に肺がん(43件)、悪性リンパ腫(20件)、乳がん(18件)、白血病(16件)、肝がん(14件)であり、60疾患中上位5疾患ががんであり、がんにおける開発が盛んな状況である。 なお、60疾患には全部で10のがん種が含まれているが、これら5つのがん種以外も見てみると、開発件数は前立腺がん(10件)、大腸がん(8件)、胃がん(7件)、子宮頸がん(4件)、膵がん(3件)であった。 がんの中で治療満足度、薬剤貢献度ともに最も低い膵がんの開発件数ががんの中では最も少なく、開発の難しさが示唆される。 2011年~2019年に新薬として承認、あるいは効能追加された薬剤のうち、2014年度HS財団調査対象の60疾患に分類できるものの件数をまとめた(表2) 11)。 2011年~2019年に新規承認、効能追加された薬剤について、がんについてみてみると、件数が多い順に悪性リンパ腫(27件)、肺がん(22件)、白血病(20件)などがならび、開発件数上位のがん種が承認件数においても多く確認できた。 このうち、開発数、承認数ともに件数が多かった肺がんについて薬剤の動向を見てみると、近年EGFR遺伝子変異、ALK融合遺伝子、ROS1融合遺伝子、BRAF遺伝子変異といったがんの増殖に関わる遺伝子のタイプに応じた薬剤や免疫チェックポイント阻害剤が次々と開発・承認され、さらに、他剤に耐性となったタイプへの薬剤、PARP阻害薬、抗HER2抗体といった異なるターゲットに作用する薬剤も開発が進められている。 一口に肺がんといってもその遺伝子タイプなどによって最適なアプローチは異なる。 細分化された各タイプに対応する治療薬の選択肢は益々増える方向にあり、より治療が個別化していくことが予想される状況であった。 新たながん治療薬の承認、既存薬の効能追加をはじめとするがん治療の進歩に伴い、がん患者さんの予後はどの程度改善されているのかについて、見てみたい。 国立がん研究センターの分析データ 12)によれば、がんの部位別5年生存率はこれら10のいずれの部位のがんにおいても改善傾向が見られた。 (図2)現時点で最新のデータである2010年~2011年に診断された患者さんの5年生存率は全部位のがんの集計で66. 4%であり、2006年~2008年に診断された患者さんにくらべて4. 3ポイントの改善が見られた。 10疾患で見ると2010年~2011年に診断された患者さんの5年生存率が最も高かったのは前立腺がんで98. 8%、最も低いのは膵がんで9. 8%であった。 2006年~2008年診断患者と比べて最も改善ポイント数が高かったのは肺がん(9. 5ポイント改善)で、低かったのは結腸がん(大腸の一部)の0. 6ポイント改善であった。 5年生存率の改善については早期診断・早期治療の普及や手術等の技術改善などが大きく影響しているため、薬剤がどの程度貢献しているか、ということは難しいが、これらがん種ごとの5年生存率の改善と承認薬剤の数との関係について分析を行ってみた。 縦軸に2003年~2005年診断患者(2011年以降に承認された薬剤が5年生存率に影響していないグループ)と2010年~2011年診断患者(2011年~2016年の承認薬剤が5年生存率に影響している可能性のあるグループ)の5年生存率の改善ポイントをがん種ごとに調べ、横軸に2011年~2016年のがん種ごとの薬剤承認件数をとって各がん種をプロットした。 (図3)なお、白血病と悪性リンパ腫は2010年~2011年診断患者の5年生存率データが入手できなかったため、分析には加えていない。 薬剤が多く承認された肺がん、胃がんなどでは5年生存率の改善ポイントも大きかった。 乳がんについては改善ポイントがそれほど高くないが、もともとの5年生存率が89. 1%と高い値であったことがその背景として考えられる。 しかし同様に元の5年生存率が93. 8%と高かった前立腺がんでは98. 8%とさらに大きく生存率を伸ばしていた。 肝がんについてはこの期間、新たな承認薬剤がなかったが、5年生存率改善ポイントは大きかった。 肝がんの主な要因はB型・C型肝炎ウイルスの持続感染であるが、B型・C型肝炎を対象疾患とした薬剤の承認件数は2011年~2016年に合計20件あった。 日本肝臓学会 肝癌診療ガイドライン2017年版によれば、「ウイルス肝炎に起因する肝細胞癌において、肝切除後や穿刺局所療法後の抗ウイルス療法は、再発抑制や生存率の向上に寄与する可能性がある。 」とされており、ウイルス肝炎の治療薬が肝がんの生存率改善に間接的に貢献している可能性が示唆される。 おわりに アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の2019年の開発・承認状況を調査した。 今までの調査同様、各疾患領域での活発な開発・承認状況が確認できたが、今回は開発件数上位5疾患がすべてがんであったことから、がんにフォーカスした検討も行った。 調査対象であった10のがん種について、承認薬剤数と開発件数は似た傾向があり、血液がんや肺がんで共に多く、膵がんや子宮頸がんで低かった。 これら10のがん種の5年生存率は全て上昇傾向にあり、医薬品の開発、上市がその一翼を担っていることが確認できた。 一方膵がんのように治療満足度、5年生存率、開発件数ともに低い疾患もあり、さらなる医薬品の開発、診断・治療の改善が期待される。 1)公益財団法人 ヒューマンサイエンス振興財団「平成26年度(2014年度)国内基盤技術調査報告書-60疾患の医療ニーズ調査と新たな医療ニーズ-」 2)医薬産業政策研究所「アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の開発・承認状況」政策研ニュースNo. 34(2011年11月) 3)医薬産業政策研究所「アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の承認・開発状況」政策研ニュースNo. 38(2013年3月) 4)医薬産業政策研究所「アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の開発状況」政策研ニュースNo. 41(2014年3月) 5)医薬産業政策研究所「アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の開発状況」政策研ニュースNo. 45(2015年7月) 6)医薬産業政策研究所「アンメット・メディカル・ニーズに対する医薬品の開発・承認状況」政策研ニュースNo. 52(2017年11月) 7)各疾患の該当にあたっては、当該疾患ならびに当該疾患に起因する疾患、また当該疾患の予防につながるものも含めている。 8)対象企業はアステラス製薬、アストラゼネカ、エーザイ、大塚製薬、小野薬品工業、グラクソ・スミスクライン、協和キリン、サノフィ、塩野義製薬、第一三共、大日本住友製薬、武田薬品工業、田辺三菱製薬、中外製薬、日本イーライリリー、日本ベーリンガー・インゲルハイム、ノバルティスファーマ、バイエル薬品、ファイザー、MSDである。 9)データソースは各社ホームページ・決算資料、日本製薬工業協会ホームページ、明日の新薬((株)テクノミック)を用いた。 10)60疾患に該当する複数の効能を対象にした試験があり、疾患数でカウントすると295件となる。 11)厚生労働省薬事・食品衛生審議会部会審議品目又は報告品目における新有効成分含有医薬品(NME)・新効能医薬品を集計対象とした。 12)国立がん研究センター がん情報サービス 地域がん登録によるがん生存率データ、がん診療連携拠点病院等院内がん登録 2010-2011年5年生存率集計 報告書.

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